社会生活を営んでいる節
人間は、厳密な意味で野生の動物とはかなり違います。
言うまでもなく当たり前のことです。
生存本能だけではなく理性も持ち合わせていますから、
自分の興味が赴くままに生きるという事は基本的にせず、
非常にシステマティックに社会生活を営んでいる節があります。
だからこそ、結婚という契機を境にモノの考え方が激変する人も少なくありません。
恋をするという事の重要性が自分のなかで小さくなってくるのです。
だって、出会い系の人妻であればなおさら、
現在の夫に対して身を焦がすような恋をした後であるはずなのです。
その恋のなかで得られた輝かしい宝物もたくさんあるでしょうし、
それと同時に失ったものも多少はあるかも知れません。
ただ、すでに貞操を捨てた身で、
また新たな恋を始めて不倫したいと思うのは、
途方もなくエネルギーが必要なことです。
だからこそ、わざわざしんどい思いを繰り返さなくても、
いま自分の手の届く範囲で得られるささやかな幸せというものが、
非常にまぶしいものに思えてきます。
それが歳をとるという事であり、
このささやかな幸せというものを決して甘く見てはいけません。
これは多くの人が頭のなかで考えている以上にずっとあたたかくて
かけがえのないものなのです。
失って感じる恋の寂しさよりも、
自分が確かにつかみ取ったささやかな幸せの方が、
自分の胸を明るく照らしてくれるものなのです。